貧乏上等 守口・門真 (3)
老夫婦、悲劇のマンション
問題のマンションは大庭町のファミリーマートの真裏に建っていた。すぐ横に阪神高速守口線が走っている。
一見すると何の変哲もない住宅街のようにも見える。ファミリーマートの正面向こう側には大きなマンションが棟続きに並んでいて、別に問題はなさそうだが、手前側に来ると一変して古いオンボロアパートと銭湯が並ぶ低層住宅街に変わる。
このエリアが何やら荒んだ一角であることを野ざらしにされた一台の廃車が示す。

毎回思うのだが、この廃車は盗品なのか、誰かが乗り捨てたのか。ただこの廃車から犯罪の匂いがそこはかとなく漂うのは言うまでもない。大阪中のあらゆるアウトロータウンを巡った率直な感想だ。やはり「荒れている」。

もう一つは「公明党」それから「共産党」のポスターがやたら目立つことだ。
この2つの政党はもとから大衆政党を標榜していていわば「貧乏人の味方」として票を稼いでいる。その正体はどっちもカルトなのだが、触らぬ貧乏神にたたりなし。それにしても「ヨカ」と書かれた意味不明のサイン。これもまた大阪民国の都市伝説として語り継がれている。(→詳細)大阪ダウンタウンは魔境の入口。

ファミリーマートから裏手の路地に回るとこの通りである。
このへんは高度経済成長期に宅地化した地域であろう。文化住宅に銭湯がセットでついている。
文化住宅は2階建ての棟続きの長屋で、1階の玄関の前は公道になるのだが、そこが自転車置き場や洗濯物干し場、プランター栽培やガーデニングのスペースとして勝手に使われている。これが大阪下町のデフォルト。
正面の白いマンションが、屋上から腐乱死体が出てきた例のマンションである。
さすがに回収作業を終えた後、十分に処理されていることもあって、既に匂いはしていないが…

こうやって見てみると不気味なことこの上ない。こんな事を言うと住み慣れた人間に対して失礼な発言で恐縮だが、古びたマンションは長年の人々の生活の営みの中で溜まり続けた積年の澱が隅々まで染み付いている。
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